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here 第1号

2025.07.09

ご縁あって譲り受けた大福茶屋の建物は明治の終わりに建てられました。

店前の縁結び通りは利根川の水運で運ばれてくる文化と旅人でさぞかし賑わっていたことでしょう。

 

電気がまだない頃は、灯の油をお裾分け。

粉の普及に伴って製麺所に。当時は周囲にも製麺所がたくさんあり、茶屋に今も残るタンス階段は、麺を乾燥するのにちょうどよかったそうです。

その後は精米所や雑貨屋さんに。

 

2階の漆喰の壁には、戦時中に書かれた子供の背比べの跡。

格子戸には大福帳への墨の筆のあと、重厚な学習机には名前が刻印。

火鉢や米櫃・・・。

想いと歴史が蓄積された建物と街の背景に、ちょっと使命感や誇りを感じたりもしてしまいます。

 

この空間を譲り受け18年目に想うこと。

日々おこる摩訶不思議なご縁や感謝は、

ずっとずっと前のご先祖さまより引き継がれ、巡り巡って愛の場所としてバトンタッチされてきたのかなぁと。

 

先日、高2男子のバイトさんに令和の時代の働き方を教わりながら、

「ここは時代が変わっても愛❤️ですよね!」って言われまして。

なんか結構いい線いってるのでは?と、使命感を感じながらも、少し肩の荷が降りたりして。

商いを飽きないよう、楽しんでいる茶屋の紀子でありました。

 

 

茶屋を営んでいます

毎日ご縁を感じながら

聖天さま西入り口 大福茶屋

高柳紀子